大英博物館にジャパンギャラリーオープン
1990年04月大英博物館が同館のキング・エドワード7世館内に建設を進めていたジャパン・ギャラリーが、6日オープンした。メインギャラリー448㎡、小ギャラリー143㎡の同ギャラリーは、総工費500万ポンド(約14億円)をこえ、約300万ポンドが日本国内の募金で寄付された。 同ギャラリーのオープンを記念し、同博物館の収蔵品約460点による「大英博物館秘蔵江戸美術展」が、8月9日から9月24日まで東京上野の東京都美術館で開催された。
大英博物館が同館のキング・エドワード7世館内に建設を進めていたジャパン・ギャラリーが、6日オープンした。メインギャラリー448㎡、小ギャラリー143㎡の同ギャラリーは、総工費500万ポンド(約14億円)をこえ、約300万ポンドが日本国内の募金で寄付された。 同ギャラリーのオープンを記念し、同博物館の収蔵品約460点による「大英博物館秘蔵江戸美術展」が、8月9日から9月24日まで東京上野の東京都美術館で開催された。
文化庁、東京国立博物館、読売新聞社の主催により、文化財保護法施行40周年を記念した「日本国宝展」が、10日から5月27日まで東京国立博物館で開催された。現在国宝指定を受けているものは、美術工芸品827点、建造物207件249棟だが、その中から移動可能なもの213件が展示された。同趣の国宝展は、文化財保護法施行10周年を記念した昭和35年に一度行なわれたのみで、30年ぶりの開催となり、入場者数も70万人をこえる未曾有の展覧会となった。
国と民間が協力して芸術文化活動を支援しようとする芸術文化振興基金が、30日発足した。こうした基金の創設は、文化庁長官の私的諮問機関である「文化行政長期総合計画懇談会」の昭和52年のまとめ、「民間芸術活動の振興に関する検討会議」の同61年の報告などにより既に提言されていたが、平成元年12月、財界関係者、芸術文化関係者有志により「芸術文化振興基金推進委員会」が結成され、財界からの資金協力が表明された。これを受けて、政府は平成元年度の補正予算に基金創設のための政府出資金500億円を計上。また国立劇場法の一部を改正し、特殊法人「国立劇場」を日本芸術文化振興会として、国会の中に基金を設置したもの。民間企業等からは、134企業から112億円を超える拠出表示があり、総計約600億円を原資として、その運用益による助成が行なわれる。 助成の対象分野は、芸術創造普及活動、地域文化振興活動、文化振興普及団体活動の3分野からなり、平成2年度は応募総数780件のうち446件が採用され、助成交付内定額は、21億2589万円となった。当研究所関係では、文化振興普及団体活動の中の伝統工芸技術・文化財保存技術の保存伝承活動の区分で、古文化財科学研究会が「海外所在の日本文化財を対象とする調査研究」に助成を受けた。
五島美術館など芸術・文化の振興にも尽力した故五島昇の遺志をついで、東急グループでは財団法人「五島記念財団」を設立。基本財産5億円を、平成3年度までに10億円に増額し、音楽・美術分野での新人の発掘及び助成、これらの分野での国際交流などを活動内容としていく方針である。
文化財保護審議会(斉藤正会長)は27日、国の重要文化財として、京都市仁和寺の重要文化財木造薬師如来坐像一体を国宝に、山形市の光明寺蔵紙本著色遊行上人絵など絵画、古文書、考古資料の3件を重要美術品から重要文化財に、またMOA美術館蔵山中常盤絵など49件を新たに重要文化財として指定するよう保利文相に答申した。これで、国の美術工芸品の重要文化財は、9575件(うち国宝828件)となった。
わび茶の巨匠千利休の没後400回忌にあたり、利休および千家、珠光、紹鴎らの茶の世界を茶道具からうかがう「特別展覧会・四百回忌千利休展」が、27から5月6日まで京都国立博物館で開催された。同展には国宝4点、重文・重美26点を含む256点が出品された。
音楽ホール、劇場、芸術ギャラリーの3部門からなり、それぞれの芸術部門に総監督を置いて現代芸術の紹介と活性化をめざす水戸芸術館が、22日オープンした。同館は水戸市が市制100周年を記念して建設したもので、運営には水戸市の予算の1%9億円があてられ、地方自治体の文化施設の画期的な試みとして注目を集めている。
文化財保護審議会(斉藤正会長)は23日、佐賀県神埼郡の吉野ケ里遺跡、奈良県斑鳩町の中宮寺跡など5件を、国の史跡に指定するよう保利文相に答申した。 また同日、同審議会は、重要無形文化財(人間国宝)として新たに3名を認定するよう文相に答申。美術関係では紬織の志村ふくみが選ばれた。 これで国の史跡は1295件、人間国宝は189名(うち70名現存)となった。
日本芸術院(有光次郎院長)は26日、平成元年度の第46回日本芸術院賞受賞者14名を内定、うち女性は4名が受賞し、単年度の女性受賞者としては過去最高となった。 第1部美術では、恩賜賞に日本画家郷倉和子(平成元年院展出品作「静日」に対して)、日本芸術院賞に洋画家鶴岡義雄(平成元年二科展出品作「舞妓と見習いさん」に対して)、彫塑の雨宮敬子(平成元年日展出品作「想秋」に対して)、人形の奥田小由女(平成元年日展出品作「炎心」に対して)、建築家阪田誠造(東京サレジオ学園ドンボスコ記念聖堂および小聖堂に対して)が、それぞれ選ばれた。授賞式は6月4日、東京上野の日本芸術院で行なわれた。
イギリスのフィリップ・グランヴィルが30年近くをかけて収集した世界中のポスター約3800点は、ポスター美術の歴史を包括するコレクションとして知られている。その散逸を惜しむグランヴィルの要請を受けて、昨年同コレクションを購入したサントリー株式会社は、17日から4月15日まで同美術館でその名品展を開催し、一般に公開した。
プラハ国立美術館が所蔵する、ブリューゲルを中心とする16世紀ネーデルランドの風景画58点を出陳する展覧会が、20日から5月27日まで国立西洋美術館で開催された。同展は、ひき続き京都国立近代美術館で開催された。
写真が誕生して150年にあたる今年、大規模な写真の企画展が相次いだ。その主要なものとして、セゾン美術館「表現としての写真・150年の歴史」(3月3日~4月1日)、東京国立近代美術館「写真の過去と現在」(9月26日~11月11日)、京都国立近代美術館「今日の写真表現」(9月23日~11月11日)、新たに開館した東京都写真美術館「東京-都市の視線」(6月1日~7月10日)、山口県立美術館「戦後写真・再生と展開展」(7月20日~8月26日)、水戸芸術館「現代写真の動向・脱走する写真」(7月14日~8月26日)などが開催された。
朝日新聞社は、東洋美術のギャラリー建設計画を進めるシカゴ美術館に15万ドルを寄付した。目標の400万ドルを達成した同美術館は、1500㎡のギャラリー建設にとりかかり、1991年夏に完成予定。
日本洋画の先駆者のひとり川上冬崖の作品とその周辺作家の作品約120点を集めた展覧会が、24日から3月25日まで長野県信濃美術館で開催された。作品は冬崖の南画約20点、交流のあった作家の日本画約50点、冬崖を中心とする洋画約50点が出品され、日本の初期洋画の時代相を示す展覧会となった。
民間企業による芸術文化活動支援団体「企業メセナ協議会」が、14日正式に発足した。メセナはフランス語で文化芸術擁護の意味。フランスのアドミカル、イギリスのアブサなどの民間文化支援団体を参考に作られ、会員は年会費一口25万円、準会員一口12万円とし、会長に昭和電工名誉会長鈴木治雄、実務総括の理事長に資生堂社長福原義春が就任。事務所は有楽町マリオン13F朝日記念会館内に置かれた。今後、芸術家・文化団体と企業の橋渡し、シンポジウムなどの啓蒙普及事業などを行ない、国にも税制優遇措置を働きかけていく。
第40回の芸術選奨受賞者が、22日文化庁から発表された。美術関係では、文部大臣賞に彫刻家建畠覚造(合成の積層を成形した抽象彫刻「Waving Figure」で独自の世界を示した)、陶芸家藤原雄(個展「備前一千年、そして今-藤原雄の世界」などの作品で、備前焼の伝統を継承しながら、現代的な表現を追求した)、文部大臣新人賞で写真家野町和嘉(写真集『The NILE』でアフリカ大陸の人間の営みをとらえたほか、長征の全行程を追う業績をあげた)が、それぞれ選ばれた。授賞式は3月22日、東京上野の日本芸術院会館で行なわれた。
文化財保護審議会(斉藤正会長)は23日、建造物関係の重要文化財として秋田市の天徳寺、同市佐竹家霊屋など10件22棟を新たに指定するよう、石橋文相に答申した。これで建造物関係の重要文化財は、2049件3335棟となった。
18世紀の日本美術の多彩な様相を、上方と江戸という二大都市文化圏の視点から立体的に捉えようとする「18世紀の日本美術」展が、6日から3月11日まで京都国立博物館で開催された。絵画、工芸品を通して二大文化圏の文化思想をヴィジュアル化する試みは、美術と文化の総合的理解として新鮮な視点を提示した。
具象絵画の登龍門安井賞の第33回受賞者が、11日発表され、安井賞に北久美子「夢想植物園…Y」、佳作賞に智内兄助「桜狩遊楽図1」が決定した。推薦応募数215人357点から選ばれた入賞、入選作57点による安井賞展は、3月3日から4月1日まで東京池袋のセゾン美術館で開催され、その後各地を巡回した。
美術館や演劇、コンサートホールなどを備えた、総合的な文化施設をめざす愛知県新文化会館の建設計画が進められているが、トヨタ自動車は、計画を進める愛知県に「美術館絵画購入資金」として20億円を寄付した。これで同県の「美術品等取得基金」は原資ベースで66億5千万円となった。同文化会館は平成4年秋に開館予定。